自然が好きで、なるべく緑に囲まれた暮らしがしたい...。そんな願いから始まった、土地探しからの施主設計の家づくりです。出会ったのはまだ雑木林のままで、傾斜のある土地。そんな敷地の条件を最大限に活かし、ご夫婦お二人で暮らすための、雑木林の中に佇むようなコンパクトな住まいが完成しました。
| 設 計 | 西尾 春美 >>ブログ | |
| 建物概要 | 敷地面積 283.85平米(85.86坪) 建物延床面積 98.57平米(29.75坪) (自転車置場、ポーチ含む) 居住面積 91.54平米(27.63坪)+ロフト面積 17.76?(5.36坪) 建築面積 52.20平米(15.75坪) |
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| 主な仕上 | 屋根:ガルバリウム鋼板瓦棒葺き(OMソーラー) 外壁:モルタル下地 そとん壁 掻き落とし (一部 ピーラー縁甲板張り 内部:(天井) シナ合板 (壁) 薩摩中霧島壁(ビオセラ) (床) 松フローリング |
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| 完成 | 2006年10月 |
10年ほど都内でマンション暮らしをしていました...
私も夫も山が好きで自然が好きでしたし、まるで昔の農村みたいなブータンという小さな国で2年ほど のどかに暮らしていた時期があったこともあって、この先も都内で暮らしつづけることはイメージできませんでした。
ということで、自分たちが望む環境条件を見極めてゆくことから、私たちの土地探しは始まりました。ウォーキングがてら、ぶらぶらと郊外へ出かけました。
なるべく緑に囲まれた暮らしがしたい。
予算内で50坪の土地はどのくらい郊外へ行けば見つかるか?
そこに、層2階 建坪13坪くらいの必要最小限の間取り。
すると残りは、車を止めるスペースを入れて37坪残る!
そんな、単純計算だったのです。
急いではいなかったのですが ある日、所沢にそんな我々の波長に合う敷地を見つけ思いがけないスピードで家を建てることとなりました。
それは、まだ雑木林のままの宅地で傾斜のある予想より広い土地でした。
作り方によっては とんでもない予算オーバーを引き起こす、ちょっと危険な敷地(笑)それでも緑溢れる雑木林の環境をあきらめられず その年(2005年)の暮れには契約することとなりました...。
それから何度も試行錯誤を繰り返し...
なるべく造成を最小限にと2階をリビングにして1階西面を土の中に沈め、コンパクトな14坪余りの四角い家となりました。
駐車スペース意外は既存の雑木に手を加えぬまま、まだまだ きちんと完成していないスペースを残してとりあえずの住む箱だけが出来ました。
そうして2006年秋...ここでの暮らしが始まりました。
我家以外の周囲は、まだ空地でどんな風に環境が変わるかまったくの未知数でしたし、暮らし始めてからその都度 その環境の変化に対応していこうと考えました。
住んでゆくうち私たち自身、気付くこともありましたし、価値観も変化してゆきました...。
最初の1年は周囲が建ち始めていなかったのでまさに雑木林に囲まれた1軒の小さな別荘のような暮らしとなりました。その代わり高い木に覆われてOMはまったくききませんでしたが。それはそれで楽しい期間でした。
暮らしてみてまず思ったのが庭で何かをするのにも平らなスペースがないのでとても大変だったことです。ベランダの洗濯物も2階リビングからちらちらしているのが気になりましたし、家と庭との繋がりが絶たれていることに不便さを感じました。
というわけで、予算のため後回しにしていたデッキを1年後に作ることとなりました。
それからは庭の核が出来上がり、徐々に2人で枕木の歩道を作ったり木を足したりと整えていきました。そのあとも、庭造りを中心に 駐車スペースの移動や、最低限隣地との目隠しを設けたりと手を加えました。
ここに住み始めてもうすぐ丸4年...覚えた草木や鳥、虫の知識は相当なものになってきました。
そんな中、気付くと我々らしい緑の環境が町の人々にも受け入れられ繋がってくるようになったのです。これは予想外の嬉しい出来事でした。
これからも庭造りを中心に家の外も中も我々らしさを大切に手を加えながら住み続けてゆこうと思います。
私たちは、夫婦2人暮らしですので この先あまり変化はないのですが、それでも将来、年をとったときのことなどを考えると いろいろ手を加えることが予想されます。お子さんがいらっしゃれば、長く住み続ける間に何度も手を加えることが出てくることでしょう。ですからあんまりきちんと完成させないで将来に対応できるようなお家を設計の方と相談して作られるのがいいのじゃないかなと思います。
家が完成して住み始めたら、今度は住まい手自身がその住まい造りをバトンタッチ。
まずは、居間の開口部から目に入る場所に小さな木を1本植えましょう。
そこに集まる鳥や虫たち...木の生長を見つめながら、完成していないスペースや庭造りを少しずつ整えてゆくうちに 正真正銘 自分たちの家となってゆくように思うのです。
【1階】

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A. 玄関口に作られたベンチ
玄関口での来客とのやりとり、出かける際 座って靴紐を結んだり
鍵を開けるとき 重たい買い物袋の仮置きに...と便利に使っています。
B. 一間ある 一枚引き戸...日常のほとんどは この戸を開けっ放しにして
和室と寝室を一室にして使っています。
親たちが泊まりに来たときなど 引き戸を閉めて2室にします。
C. 40?腰のある開口部...縁側から見上げるように傾斜した奥行きのある緑が広がります。
洗濯物は縁側を経由して 階段からスキップフロアのデッキに干します。
D. 傾斜地なので1階の西面が2/3ほど土に埋まっています。
この面に水廻りとクローゼットを持ってきました。夏 2階でも西日がほとんど
当たらないのが功を奏してか1階はいつもひんやりしています。
E. 造作の工夫
洗面所の壁に 2枚のバスタオルが充分かかるタオル掛けをつけました、洗濯機脇にはその延長上に濡れた雑巾も掛けて置けます。
洗面所脇の埋込み棚とともに、寝室のベット上部にも埋込み棚をつくり、目覚まし時計や子機電話など小物を置いています。
クローゼットの引き戸には全身が写る大きさの鏡を貼ってもらいました。
【2階】

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A. 2人がゆったり作業できる2間ある書斎。
両サイドの壁にはお気に入りの蔵書を並べた本棚を作りつけました。
B. 2間あるフルオープンの木製建具とベランダ
ここから庭が一望できるようベランダの手摺はシンプルなフレームだけにしました。
1階からの眺めとはまた違った庭の風景を楽しんでいます。
残した雑木のコナラが夏、気持ちのいい日陰となってくれ、様々な鳥たちがやってきます。視線の先に巣箱が掛けられていて鳥たちの子育ての様子を目の前で観察することが出来ます。
B. 間仕切りのないワンルームの2階リビング
傾斜天井が開放的。壁がないので風がよく通り抜けます。
一部をロフトにして収納に使っています。
C. 台所
2人で使うので広々作りました。
壁側にキッチンを設け窓から外の緑を眺められるようにしました。
下枠だけ、人工大理石、窓内法いっぱいに、ステンレスパイプを渡してもらいました。ふきんを干したりよく使うものを吊るしたりとキッチンとしての機能もある窓です。収納は料理に使う道具専用で食器類はOMのダクトの通った配膳台に収納し明確に分けています。奥には食品庫があります。
リビングからオープンなキッチンなので少し配膳台を高くしてあり、隠すというよりは、眺めて気持ちのいい道具を置くようにしています。
D. 1年後に増築した屋外のリビング・デッキ
1、2階を繋ぐスキップフロアで傾斜した庭のいちばん高いレベルに作りました。
ここでBBQやオープンカフェを...というより、屋外の重要な作業スペースです。物置も設置してあるので、ここから庭仕事が始まります。ここから庭仕事が始まります。また、洗濯の物干しスペースにもなっています。西側には菜園があり野菜を台所から思い立ったとき収穫できます。