5×緑(GOBAI MIDORI)
あいケン隊
(相羽建設探検隊)、第二回レポート

敷地延長がこんなに使える!旗竿敷地の新しい魅力発見です!!

今回のあいけん隊は、2003年9月に完成したN−works『都大橋の家』外構工事をレポートします。都大橋の家は、N−worksの考案者でもあるN設計室・永田昌民氏の新しいご自宅です。余談ですが実は永田氏、ご自身の住まう家を設計するのは今回が初めて。都大橋の家から目と鼻の先にある旧自邸『東久留米の家』は、永田氏が設計した建物の中でもあまりにも有名ですが、これは学生時代に知人の為に設計した建物を借りて住まわれていたのでした。
さて、永田氏は日頃から「住まいというのは建物の内部空間のみならず外の空間が大切なのだ」とおっしゃられていますが、今回ご自宅をつくるに当たって、造園に「5×緑(ゴバイミドリ)」システムという新しい植栽手法を取り入れました。15mという長い敷地延長を駐車場として使うのではなく(なんと、駐車場は別の場所に借りたのです!)、この「5×緑」を使ってアプローチを第2の庭、いえもしかしたらメインのお庭かもしれません・・・、とにかくマイカーを外に追い出してまで見事に緑化されたのです。
最初は何とも驚く話でしたが、完成したアプローチを見るとほんとに素敵で思わず納得。不動産的価値的にはマイナス要素として捉えられがちな敷地延長が、とても魅力的なものであると認識させられました。
前置きが長くなりましたが、とにかくその都大橋の家外構工事をレポートします。ご覧下さい。


都大橋の家の造園計画を担当されたのは(株)プランタゴさん。永田氏がOM研究所時代に設計された、当社施工物件「福生の家」の造園を手がけられたのも(株)プランタゴさんでした。今回現場にてお話をお伺いしたのは、(株)プランタゴ小田部さんという笑顔がとっても素敵な女性の方に、丁寧に説明していただきました。
小田部さんお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。
笑顔が素敵な小田部さん
<5倍緑化計画> 5×緑(GOBAI MIDORI)工事レポート
5×緑=5面緑化するということ

同じ面積で5倍緑化するというのが、この5×緑のブランドの由来。「面積同じで5倍の緑」と話を聞いたときは??でしたが、見て納得!なるほど緑を5面に植えるということだったのか〜。
土木現場で石とか木が入っているカゴ(はじめて知ったのですがフトンカゴ<GABION>と呼ばれるそうです)の中に人口軽量土壌(アクアソイル)を入れ、植栽を施したものが5×緑の基本形。まずはこのカゴを配置するところから始まります。
ウェーブはオーダーメイド

つたがカゴに絡みやすいように曲げ加工を施されている5×緑のオリジナルカゴ。
このオリジナルのウェーブカゴは、オーダーに合わせて一つづつプレス加工されるので、受注生産で納期とコストがかかるそうです。
上の写真の既製品のフトンカゴ<GABION>と場所や形によって使い分けて配置してありました。
GABIONの良いところ

金網でできたこのカゴは1マス10cm単位でカットして小さくしたり、写真のように重ねて高さを出したり(上のカゴはまだ何も入っていない状態)、場所にあわせて自由に変形できるので面白いです。まっすぐ伸びた敷延部分も、幅のあるもの・高さのあるものを組み合わせてレイアウトされているので、限られた幅の中にとても動きがでています。

カゴの中身その1 やしマット

空っぽのかごの中にまず入れるのがこのやしマット。ロール状に巻かれたやしマットをカゴのサイズに合わせて切り、4側面に内貼りします。
かごの中身その2 透水シート

やしマットの内側にこの透水シートを貼ります。やしマットと同じようにロール状のものをカットして使います。綿状のシートは手触りが気持ちいい。
かごの中身その3 アクアソイル

透水シートを貼ったら、中にこの人口軽量土壌(アクアソイル)をカゴ一杯に入れていきます。カゴが一杯になったら、植栽をする前にたっぷりの水を吸わせます。アクアソイルは水分を蓄えておく性質を持っているので、ここでたっぷり水を吸わせておくと植栽後の水遣りが少なくて済むのだそうです。
カゴの配置が終わりました

カゴを図面どおりに配置して、やしマット・透水シート・アクアソイルを入れ終わったところ。まだまだ完成の想像がつきませんね。
4側面にはつる植物を植えます

上部は草花や木を植えて、側面にはやしマットと
透水シートにカッターで十字の切込みを入れてつるを差し込みます。
今回植えられているのはテイカカズラという"つる"です。アクアソイルは無機質人工土壌なので、テイカカズラのような自らが栄養分を作り出す強いつるが向いているのだそうです。小さな白い花をつけたり、冬には一部葉が赤くなるので季節折々に楽しめるのもいいですね。
太鼓橋状にレンガ敷き

現場に伺った時は、アプローチのレンガ敷きを2人の職人さんがしていらっしゃいました。レンガの下にもアクアソイルを敷いて、レンガを一つづつ打ち込んでいく作業です。
このレンガ敷きにはちょっとした仕掛けがあって、道路から真ん中に向かってゆるやか〜〜な上り、真ん中から玄関に向かってゆるやか〜〜な下りの太鼓橋状のアプローチです。勾配をつけることで奥行きを感じさせる視覚効果を狙った工夫です。
レンガ敷きが終わりました

レンガ敷きが終わり、5×緑が配置されました。
一番手前の右側の背が高いカゴは門柱となります。このかごのワイヤー部分に表札をかけられるのです。緑で覆われた門柱、素敵ですね。数年してつるが延びてくるのが楽しみです。
さて、この後旧自邸「東久留米の家」から芝草(ターフ)を切り取って植えかえる作業です。
玄関側から道路側を見るとこんな感じ

高さ・幅・奥行の違うカゴをバランスを考え配置されています。住宅のアプローチというよりは、公園の中にある緑の小径といった雰囲気です。人の家とは知らずに入ってきてしまう人がいるんじゃないかな−と思います。
5×緑・こんな活用法

旧ご自宅のお庭にあった、土管を利用した水鉢を5×緑の中に入れて、周囲をつるや草花で彩る。なるほどこんな使い方もあるんですね。
ターフのお引越し

旧ご自宅の「東久留米の家」からターフ(芝草)をカットして、新ご自宅「都大橋の家」に移動させます。長い時間手を掛けて育てられた芝生や草花も人と一緒に新天地へお引越しです。
枠にあわせてカットカット

ターフの端に枠をあわせて、巨大ピザカッターのようなものでカットしていきます。
切り出したターフをかごに入れて

1枚、2枚、3枚・・・と、このようなシート状に切り出して、車で5分ほどの都大橋の家に運びます。
都大橋の家に移植

旧邸から運んできたターフを新しい土地に植えていきます。5×緑のカゴの上部や、レンガが敷いてない土の部分に1枚1枚置いていく地道な作業です。この時、日向のものは日向に、日陰のものは日陰にと、なるべく環境を変えない配慮が大切です。
ターフを切り出した後

旧邸のターフを切り出した後です。芝生の緑で覆われていた庭が、見事に土色一色になりました。この後、新しい芝を植えて所有者の方にお返しします。
都大橋の家敷延外構工事 BEFORE → AFTER
いかがですが?外構工事のbefore→after。古きものと新しきものを組み合わせて、こんなに素敵なアプローチができました。もちろんこの先お手入れが必要ですし、車を置くスペースがどうしても必要だったり、同じように植栽をしていくのは難しいかもしれません。でも、永田氏がおっしゃられる外の空間の大切さを感じずにはいられません。
「5×緑」についてさらに詳しく知りたい方は、「5×緑」のWEBサイトをご覧下さい。
http://www.5baimidori.com

都大橋の家の造園計画を担当された
(株)プランタゴ代表・TEAM5×緑の
田瀬理夫さん。
アクロス福岡・ステップガーデンを手掛け
「第一回屋上・壁面・特殊緑化技術
コンクール」にて国土交通大臣賞を受賞。

プランタゴ代表田瀬さん

 

 

Copyright(C) 2004 AIBA Group Allrights Reserved. OMソーラーの相羽建設